ADHDの経営コンサル情報日記

ADHD(注意欠如・多動性障害)特性を持つ経営コンサル会社社員の日記です。メンタルヘルス、健康、経営、業務効率化など、関心のあることについて書いていきます。

ADHDの部屋の片づけ術その1

ゴールデンウィークまっただ中ですが、みなさんどうお過ごしでしょうか。

特に熊本の被災地の皆様におかれましては、本当に大変な状況で、不安な日々をお過ごしのことと思います。一刻も早く、元の生活に戻れるよう、お祈りしております。

このような中で、募金する程度しか被災地の方に役立てることをしておらず、ADHDなどの個人的な症状の悩みの克服の記事なんか書いていていいのかな、とか思ったりすることもありますが、日々をまっとうに暮らせる自分になること、そのために学んだことや考えていることを書くことで、世の中が少しでもうまく回るようにするのも、一つの社会貢献なのかな、と思い、少しでも記事を書いていこうと思っています。

しかし、根気がないもので遅筆で申し訳ないです、読んでくれているみなさん<(_ _)>

ADHDの片づけ術


さて、今日はADHDの片づけ方法について、書いていきたいと思います。
実は、私にとっては時間管理と比較して、苦手意識が強い部分です。

おそらく、これは何度も同じテーマで記事を書いていくことになるであろうテーマなので、記事のタイトルは「ADHDの部屋の片づけ術その1」としておきます。

かつて、遅刻癖があったことは、なんとか克服して人には迷惑を掛けなくなったのですが、部屋の片づけはなかなか克服できず、自宅の部屋も、職場の机まわりも、なかなかキレイに出来ないでいます。

そもそもなぜ片付かないのか?

そもそも、なぜ部屋が片付かないのか、その原因を、自分の行動の中から思い当る部分はありますでしょうか?

私の場合はこうです。
①何か作業をやっていたときに、別のことが思い浮かんだり、別の仕事が舞い込んできたりすると、新しく入ってきたその情報に目移りしてしまい、いままでやっていた作業が終わっていないのにもかかわらずその作業に集中することができなくなる。『あれ、今まで何やっていたっけ?』という状態によくなります。

②無駄な買い物が多すぎるうえ、物を捨てることが苦手なので、机の上や床の上がモノでいっぱいになる。いっぱい乱雑に散らばったものを、片づけようと思っても、①の症状のため、すぐに別のことに取り掛かってしまい、終わらせることが出来ない。

③乱雑に散らかったものを見て、片づけようと思うのだけど、見るだけでうんざりしてそもそも片づけに取り掛かる気力がなかなか湧かない。

④片づけに時間がかかるので、細切れ時間に掃除をスケジュールとして組み込むことが出来ない。

 とはいえ、片づけにハマると、徹底的に片づけてしまうので、休日が部屋掃除のためにまるまる潰れてしまうことも時々あります。だいたい、3,4か月にいっぺんくらいですね。
掃除をして1週間くらいはキレイな状態を保っているのですが、そのあとまた乱雑になって、数か月放置して、また思い立ったときに丸一日掛けて片づける、という感じです。

 まさに、ADHDの「注意欠陥」「多動性」「衝動性」が悪い方向に働いてしまっている感じがします。

 つまりこういうことです。

 ADHDタイプの人の特徴のひとつは、まず「注意欠陥(不注意)」ですよね?

 シャンプーが切れそうなのに買っておくのを忘れたり、汚れた服をクリーニングに出すのを忘れたり、とにかく注意を持続させることが苦手です。その特徴自体が、片づけという行動に向いていない部分はあります。
 
 子どものADHDの場合は、子どもの頃から落ち着きがなかった、静かに遊べず、おしゃべりだったという「多動性(落ち着きのなさ)」が、よく特徴として挙げられます。

 大人になって体の多動はだいぶ目立たなくなったかもしれませんが、頭のなかはいつもいろいろなやりたいことにあふれていて、気持ちがどんどん動いてしまう。せっかち、気ぜわしい。退屈なことには耐えられない。いつも次の行動に気持ちが先走ってしまいます。

 たとえば、家のなかでカギが行方不明になるのは、玄関を開けたとたん、役目を終えたカギの存在が、頭のなかからきれいさっぱり消えてしまうから。そこらへんにカギをぽい、と置いた後、
「ああ、おなかがすいた。冷蔵庫に何かあったかな?」
「DVD、ちゃんと録画できているかな」
などと、すぐ別のことに意識が向いてしまう。なので、結局カギはそのままで、前もって決めていた置き場所に置かれることなく、行方不明になってしまうのです。

 この次から次へと注意の対象が変わっていく傾向は、ADHDタイプのもつもうひとつの特徴の「衝動性」とも関係します。

 思いついたら即行動してしまう、目の前のものにすぐに気をとられてしまう、気分のままに行動しやすい、など衝動性の高い人は、待つのが苦手。すぐやりたい気持ちに振り回されます。

 思いついたら、即行動!この反応の早さが「注意欠陥(不注意)」「多動性」要素とま
ぜこぜになって、からまって、気づけば、部屋も仕事も時間の流れもゴチャゴチャになってしまうことが多いのです。

 なぜか部屋が散らかってしまうのも、注意の持続力不足と多動性のなせるわざ。次から次へと「あっ、あれやろう」「これ、おもしろそう」と注意を向ける対象がクルクル変わっていくので、さっきまで手にしていたものは、記憶から消去されてその場に置き去りになってしまう。こうして、あらぬ場所にあらぬモノが落ちているという珍現象が起こってしまうのです。

 同じような現象で、タンスの引き出しや開き戸を開けっ放し、ということもよくやってしまいます。

 また、子どものころから、社交性がない人間になってしまっている大きな原因になってますね。片づけられないので、恥ずかしくて部屋に人を呼べなくて、彼女どころか親しい友達もなかなかできないし、外で知り合いになった人は結構多いけど、いつも一緒に遊ぶ友達は非常に少なかった、というのがこれまでの私の対人関係の傾向です。

一番初めにやるべきことは、「捨てる」ことでは?

 こういう私でも、片づけること自体がうまくいった、という成功体験?は持っています。
前述したように、数か月に一回の、「片づけにハマった状態(一種のフロー状態[流れに乗った状態]、って言ってよいと思います)」ですが、考えてみれば、その状態になったときには、ある種のパターンがあります。

「いらない紙や物を捨て始めたとき」に、たいていはその「フロー状態」に乗っているんだと思うんです。

 私の部屋の場合、乱雑になっている一番の原因は、紙類です。紙をいらないものといるものに分別して、すてていくと、だんだん部屋のものが減って行って、すっきりしてくるケースが多いです。そうなるとなんだか最後までやり遂げたくなって来て、作業にハマります。

 だから思うのです。片づけする時に、最初にやるべきことは、分別まで含めて「捨てる」事なんじゃないだろうか、と。


「断捨離」という本がはやったことがあって、私も読みましたが、その内容を1行で言えば、「不要なモノを断ち、不要なモノを捨て、モノからの執着から離れる」ということのようです。確かにおっしゃる通りで、ものに執着しないでどんどん捨てていけば、かなりスッキリします。

 だけど、なかなかその「執着を捨てる」のが難しいのは、私だけでしょうか?

 私の部屋の紙を捨てられない理由として、たまりにたまったレシート、クレジットカードの明細、郵送されてきたダイレクトメールや支払済みの請求書、暗証番号などの通知書、役立ちそうなチラシや雑誌、PCで作成して印刷し手書きで書き込みをした資料、人からもらった名刺など、いろんな紙があります。

 レシートは、「せっかく家計簿ソフトがあるんだから、あとでまとめて家計簿に付けるかもしれない」と思って捨てられないし、チラシや雑誌も、「あとで仕事の資料やブログのネタとして使えるかもしれない」と思って捨てにくいし、手書きでメモを追記した印刷物も、「資料を作った時のことが後で思い出せなくなるかも知れないので、参考資料として取って置いたほうがいいかも」と思ってしまって捨てられない。

 実際は、ほとんどのものが後から使うことはないんです。だけど確かにごく稀に、それが無くて困るものって、確実にあるんです。ただ、それが本当に必要なのか、必要ではないのかが、前もって分別できないので、困るんですよね。

 結局それが溜まりすぎてしまって、後から使うかも、と思いつつ、えいやっ、と捨てる決断をするのに、数か月が掛かってしまうんです。

最近試している、「紙を捨てられない」解決法・・・Scansnapの活用

そこで、私が最近試している、紙を捨てられない症状の解決法があります。

富士通から発売されている、「ScanSnap IX500」を使って、紙を捨てる前に一応はスキャンしてPDFとしてデジタルで保存しておくようにしているんです。

 

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PCにデジタルデータとして保存しておけば、紙で必要なときには印刷できるし、安心して捨てることができます。原本の紙で必要なのは、印鑑を押した契約書類だけだろうから、
それ以外のものはほとんど内容も見ずに機械的に処理していけます。

大量の紙がある場合、いちいち目視でチェックしていくと大変ですが、デジタルデータなら必要な時だけチェックすればいいです。(といっても、PDFのデータは、ちゃんと名前を付けて保存して、名前だけで何の紙なのかは分かるようにしておきますが。)

数年前から流行していますが、紙の本を裁断して一気にスキャンして、PDFにできるスキャナがあります。本を電子書籍化するこの行為を、通称「自炊」って言いますが、それができるスキャナのことです。


なんだかよくわからない明細とか、公共機関から送られてくる書類もすべてスキャンして、一つのダンボール箱にぽい、するようにしています。で、あとからどうしても紙で必要なものが出てきたらそれだけ残す、という方針にして、いっぱいになったら捨てちゃいます。(今のところ、どうしても紙で必要なもの、ってなかったですけど。ちなみに、購入して3か月ほどです。)

このスキャナ、名刺整理用のソフトとかもついていて、名刺の整理にも便利です。名刺も全部PDF化して、基本はすべて紙廃棄用の段ボール箱行きです。

この方法で問題となるのは、PCのスペックによっては、スキャン用のソフトの動作が遅くて時間がかかったりするケースもあること。でも、実際に紙を仕訳したりする手間を考えると、はるかに簡単だよな、と個人的には思います。

ScanSnapは、アマゾンで買いましたが、私が買ったときは43,000円くらいでした。ほかに、自炊のために本の裁断用の裁断機も購入しましたので、必要なものを買いそろえるのに、トータルで5万円くらい。最近の買い物の中では、良い買い物だったなあ、と思います。


ただ、これで私の部屋の乱雑な書類や紙をすべて片付けることが出来ているわけではありません。

レシート類やクレジットカード決済時の明細は、なかなか片付きません。

なぜなら、店によってサイズが違うし、紙質がやわらかくてサイズが小さいので、ScanSnap IX500の読み込み口(フィーダーというらしい)にセットできないから。

でも、今は、こういうものも複数一気にスキャンできる機種も出てきているらしい。ScanSnap SV600って機種です。自炊する時に、本を裁断しなければならないIX500と比べ、本を裁断しないでPDF化することもできますが、見開き1ページずつスキャンしないといけないので、本の自炊には結構手間がかかりそうです。よって、使うのは本当にレシート類などや、どうしても書籍として持っていたい本をスキャンする場合だけになりそう。値段は、ScanSnap IX500の価格プラス1万円くらいが相場みたいです。

私は、これを購入する必要があるのか、検討中です。出来れば買いたいのですが、費用対効果として、5万円を超える商品をさらに買う必要があるのかどうか、また、置くスペースとかも考えて、かえって部屋が散らかることにならないかどうか、もっとよく考えないといけないですね。(ADHDらしく、割と衝動的にものを買いがちですが、ものを買いたくなった時は必ず一晩おいて、翌日以降に結論を出すようにしているので、衝動的に買わなくなってきているのは少し成長したかな、と勝手に思ってます。)

現時点では、とりあえず、文房具屋さんで買ってきた「領収書ファイル」に、購入した月別に無造作に突っ込んでやり過ごしています。

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私自身もまだまだ整理整頓は苦手ですが、このやり方がうまくいく人もいるかも知れません。お役にたてればいいんですけどね。